PTCサーミスタの用語集と定義
- カテゴリ:設計支援
- 出品日時:2022-04-23 18:07:54
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1.ゼロ負荷抵抗値
規定温度においてPTCサーミスタの自己発熱による抵抗値変化が無視できるような十分低い消費電力にて測定した抵抗値をゼロ負荷抵抗値と言う。
2.常温抵抗値
常温で測定したゼロ負荷抵抗値。
3.公称常温抵抗値
基準温度(通常25℃)における、規格値を代表するゼロ負荷抵抗値。
4.キュリー温度(スイッチング温度)
PTCサーミスタの抵抗値が急激に増大し始める温度。一般には、25℃時の抵抗値に対して2倍の抵抗値になる温度をキュリー点(Tc)と定めているが、最小抵抗値の2倍の抵抗値になる温度とする場合もある。
5.公称動作温度(TR)
抵抗-温度特性カーブにおけるステップファンクション段階上の公称温度。この温度点は通常温度検知点とも呼ばれ、その相応抵抗値範囲は仕様書に規定される。当温度点にPTCサーミスタの制御システムは動作開始するように設計される。
6.表面温度
規定電圧においてPTCサーミスタが周囲環境と熱平衡状態に達した時の温度。通常、仕様書に環境温度は25℃とされている。
7.使用電圧(定格電圧とも言う)
通常回路の供給電圧と等しい。PTCサーミスタの最大使用電圧より小さい。
8.最大使用電圧
規定温度において、スイッチング温度を超えた後、連続してPTCサーミスタに印加できる最大電圧。
9.最大直流リンク電圧VLmax
スイッチを入れた瞬間、サージ電流抑制の応用において、フィルタコンデンサに流れる最大電圧。
10.絶縁電圧(絶縁型PTCサーミスタのみ適用)
連続してPTCサーミスタの絶縁層/ハウジングといずれかの導電面との間に印加できる最大ピーク電圧。
11.最大使用電流
規定温度において、PTCサーミスタに最大使用電圧を印加した時に流せる最大電流。
12.平衡点電流(residual current)
規定温度(25℃優先)においてPTCサーミスタに電圧を印加し熱平衡に達した時流れる電流。特別規定がない限り、印加電圧は最大電圧を指す。
13.動作電流
規定温度(25℃優先)において規定時間内にPTCサーミスタを高抵抗状態にトリガさせられる最小電流。
14.不動作電流
規定温度(通常25℃)において、PTCサーミスタが低抵抗状態に保てる最大電流。
15.動作時間
周囲温度 25℃の静止空気中にて、PTCサーミスタ通電開始時から、流れる電流が最大値Isの1/2に減衰するまでの時間。
16.復帰時間
周囲温度 25℃の静止空気中にて、最大使用電圧10分間 印加後、電源を開放した時点から、抵抗値が 25 ℃抵抗値の2倍まで戻る時間。
17.消費電力
周囲温度 25℃の静止空気中にて、最大使用電圧10分間 印加した時の消費電力。
18.短時間過電圧(耐電圧とも言う)
常温において短時間にPTCサーミスタが最大使用電圧以上に耐えられる電圧。
19.破壊電圧
常温において短時間にPTCサーミスタが耐えられる極大電圧。この電圧を超えるとPTCサーミスタは破壊する。
20.熱容量
PTCサーミスタの温度を1℃上げるために必要な熱量。
21.熱放散定数(δ)
規定の環境条件(温度、媒質)において、熱平衡状態からPTCサーミスタの温度を自己加熱によって1℃上げるために必要な電力。PTCサーミスタの消費電力と素子の温度変化量との比として求める,単位はW/℃で表す。
応答時間
a)周囲温度変化による応答時間(ta)
周囲温度の変化によりPTCサーミスタの温度も変化する。所定の温度になるまで必要な時間は「周囲温度変化による応答時間」と言う。
b)供給電力変化による応答時間(tp)
二つの電力入力により、PTCサーミスタの温度が所定温度2つの間で変化するのに必要な時間は「供給電力変化による応答時間」と言う。
22.熱時定数(τ)
PTCサーミスタの熱時定数は熱容量/熱放散定数の比が理想的である。
a)周囲温度変化による熱時定数
PTCサーミスタの周囲温度を急変させた時、PTCサーミスタの温度が63.2 %変化するのに要する時間。
b)自己発熱による熱時定数
PTCサーミスタの周囲温度を一定にして、PTCサーミスタの負荷電流をゼロ負荷でない状態からゼロ負荷の状態に急変させた時の熱時定数を「自己発熱による熱時定数」と呼ぶ。
なお、自己発熱による熱時定数には、加熱状態から負荷電流を減じて冷却させる時の冷却時定数と、負荷電流を増加させて冷却状態から加熱させた時の加熱時定数がある。
23.使用温度範囲
最大使用電圧にてPTCサーミスタを最大使用電流を超えずに連続して使用できる周囲温度の範囲。
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